カラー鉄板折版屋根の雨漏りについて
比較的大きな建物に使用されている長尺カラー鉄板の折版構造屋根の雨漏りについて記します。
工場や倉庫でよく使われています折版構造の屋根は、鉄骨の建物が主流に使われています。
一般的な屋根の様に屋根材を受ける母屋が必要ない為、大梁と小梁の上に直接屋根材を載せて屋根とすることができます。
積雪のある地域で屋根に積もる雪の重みで鉄骨の梁が減衰し、曲がることにより折版の鉄板部分に曲げ強度がかかり、それを繰り返すことで疲労亀裂が入りその部分から雨漏りが発生してしまうことがあります。
また、夏の直射日光を浴びることで屋根材自体が熱膨張をして屋根材にひずみができてこちらも疲労亀裂が発生する雨漏りをしてしまうと診断いたします。
構造計算上は、十分に積雪重量を考慮して設計していてもそれを超える積雪もあるためワンランク上の梁材の選択、また、熱膨張によるひずみから守るためにはあまり長尺の切片屋根とせずにエキスパンを設けてひずみによる変形を考慮し逃がしてあげることが必要と診断いたします。